笹幸恵

最後は失笑、『SPA!』倉山記事

笹幸恵

日々の出来事
2024年 11月 16日
『SPA!』今週号の倉山記事は、前号に続いて一人政治ヒョーロン。
自分の思い込みだけを綴ったつぶやき集大成。
よくよく読むと、思い込みとミスリード(いつもだけど)で
手の施しようがありません。
害をまき散らしているとしか言いようがない。


まずは、自民党の「この内外の情勢が厳しいときに」
という”決まり文句”について批判。
曰く、
「(北朝鮮の)半島有事はあり得ない」
「(中国の)台湾侵攻は超マイナーシナリオ」
「半島や海峡で紛争が発生しても物理的には対岸の火事」

ゆえに、少なくとも「内外の情勢」の「外」の部分は
厳しくないと指摘している。


はぁ????
マジメに考えてモノ言ってるのか?

将来の見通しについて「あり得ない」などと
断言できることは一つもない。
「マイナーシナリオ」だからといって
軽視していい理由などない。
我が国の周辺で紛争が起きたら
対岸の火事で済むはずもない。
いくら自民党を批判したいからといって、
こんな危険な言説、載せていいのか??


返す刀で今度は立憲民主党を批判。

「いくら自民党に批判的でも『日銀の経済成長率の目標を
2%から0%超に下げます』などとデフレターゲットを
掲げられたら、立憲民主党の野田代表に首相になって
もらいたいなどとは思えない」

こちらは激しく悪意ある曲解。
そもそも「下げる」という表現に要注意。
目標2%を「0%超」に見直す修正する変更する
というのが意味あいとして正しい(細かいことだけど、ここ大事)。

だいたい目標を2%としたのも妥当だったのかどうか。
立民は「『新しい金融政策』の実現に向けて」で、
アベノミクスの「異次元の金融緩和」の弊害を分析し、
段階的に金融政策を正常化していく道筋を示している。
要するに「賃金が上がれば物価が上がる」の逆、すなわち
「物価が上がれば賃金が上がる」にはならないことを
アベノミクスのこの10年は証明したのだから、
そこに柔軟な姿勢でテコ入れしようと言っているのだ。
それを「0%超」という言葉が一人歩き、説明不足の感は否めないが、
だからといって「0%超に下げるなどけしからん!」という
話にはならない。
誰も「0%を目指す」など言っていないのだから
「デフレターゲット」などと曲解に基づく命名で
読み手をミスリードするんじゃないよ。
この理解力のなさ(あるいは思い込みの激しさ)は業界随一、
言論人としては致命的ですらある。
こんなデタラメ、載せていいのか?

そのうえ、
まだ「1.5大政党」だとか、
自民と連立を組んだ政党は公明党以外
次の選挙までに消滅しているとか、
既視感のある文章を連ねている。
よほど言いたいのだろうと拝察するが、
2号続けて読まなければならないほど重要とも思えない。


最後にもうひと言だけ。

普通さ、こんな政治のぐだぐだを書くなら、
まずもってそんな代議士を選んだ自分たち国民に
刃を向けるべきではないのか?
まるで国民(=自分)は無謬の存在であるかのように
高みの見物であーだこーだとご高説を垂れ流す。
誠にみっともない。
政治のぐだぐだを書いたあと、最後にはこう述べている。


これがどうなるか、見ものだ。
大国に戻る気分で構えていよう。



意味がわからんッ 。

あなた、どこぞのエラいさんにでもなったつもり!?
失笑しかないんですけど。


「言論ストロングスタイル」は、
「放言無責任スタイル」にしたほうがよろしい。