高市擁護したさのあまり、
「そもそもトラブルの出発点は高市の発言だった」
という事実を直視せず、ひたすら勇ましく発信し続けている人々がいる。
「中国から押しつけられた規範の内面化が進んでいる」なんていう説も
持ち出されているようだ。
押し付けられた規範というのは、
中国による「中国は一つしかなく、台湾は中国の不可分の一部である」
という主張のことを言っているのだろうか?
台湾を見捨てろなんてことは言ってない。
どの条件で「日本の存立危機」になるのか?
集団的自衛権の要件は満たされるのか?
日・米・中の情勢とバランスはどうなっているのか?
現実の軍事力にどんな差があるのか?
これでは台湾にぬか喜びさせるだけになるのでは?
逆に中国による台湾統一を早める危険を招いてしまっているのでは?
そういったことの理解も進んでいないのに、
説明も冷静な議論もすべてすっ飛ばして誤魔化そうという
首相・高市早苗の責任を問わないなんて危険すぎる。
しかも、高市の発言は、政府の従来見解ではなく、
高市の「アドリブ」だったことが判明している。
法的整理すらできていないまま、
自分はアドリブでうまく言ってのけられると思い込んだ首相答弁は、
完全に失敗!
国家権力を行使する立場にある人間が、
その言動によって、国家を危険に晒し、大きな損失を生じさせている。
その結果について、責任を負うのは当たり前では?
「中国の圧力に屈するな」「中華思想が内面化している」などなど
「外部の敵」の話に強引にスライドさせて、論点をずらし、
勇ましいことばかり言いまくっていれば、
イケイケどんどんの空気づくりに加担して、
熟議されるべき安全保障に関する議論を、感情の高揚で押し流してしまう。
まさか、法律も憲法も空気で上書きしてしまえと?
そんな政治でいいの?