高森明勅

福島からのお歳暮、岩手からの講演依頼

高森明勅

2011年12月10日 12:30
福島の知人から例年通り、お歳暮を送って頂いた。

ただそれだけのことが、心に沁みる。

今年は伊達鶏のローストチキンと伊達鶏のとりそばセット。

ローストチキンはまだ冷凍庫に入れたまま。

だから、見るからに美味しそうだが今のところ味は分からない。

でも、早速頂いたとりそばは実に美味しかった。

Sさん、お仕事も日々の生活も様々に大変な中、本当にありがとうございます。
数日後、今度は岩手から講演の依頼。

今年3月下旬に岩手で講演を予定していた。
だが、震災で中止に。
講演会場として予定されていた施設自体も、使用出来なくなったとか。

主催の関係者でも、連絡が取れない人がいると聞いた。

その同じ主催者で、来年の同じ3月下旬に、同じテーマで話をして欲しいと言う。

当日は、夕方から都内で講演の予定が、既に入っている。
だが岩手は昼間なので、無理なく応諾出来た。

もし同じ時間帯だったとしても、先約の関係者には申し訳ないが、岩手を優先したはずだ。

震災後、岩手から電話を頂いた時、事情を詳しくお話しになった後、

「先生にはご迷惑をお掛けしてまことに申し訳ありません。
でもこれは中止ではありません。
延期です。
ですから、改めてお願いした時はどうかお出まし下さい」とおっしゃっていた。

それを私は頭の中で勝手に「中止」と処理していた。

しかし、そうではなかった。

「今年の3月には先生に大変ご迷惑をお掛けしましたが…」とお電話を頂いた時、
こちらの方が遥かに「先約」だったと直ちに覚った。

私には何の迷惑も掛かってない。

にも拘らず、震災直後でまだ地元で相互の連絡も十分取れない最中に、
礼を尽くしたお詫びの電話を頂いた。

そして今、震災の痛手をなお抱えながら「延期」という約束を律儀に果たそうとされている。

固定電話の受話器を置いた後、思わず電話機に頭を下げたくなった。