高森明勅

北朝鮮が安倍自民党を「応援」

高森明勅

2012年 12月 7日
北朝鮮がまたぞろ、ミサイルを発射しようとしている。

その意図や背景については、専門家に任せる。

ただ、ひとつハッキリしているのは、
それが衆議院選挙において、
自民党への大きな追い風になる、ということ。

この種の「対外的な危機」のムードが高まると、
一般的に言って、どうしても、
昨日今日出来たばかりの新党に、
国政を任せる気にはならない。

長年、政界でやって来た、
古株の政党の方が有利になりがちだ。

その上、痩せても枯れても、
政権党としてのキャリアが長い自民党に頼ろうとする心理が働く。

まして、安倍総裁は対北強硬派で、
拉致問題でも恃みになると見られている。

一方、リベラル色が濃い民主党は不安視されよう。

加えて現実問題として、看板の野田代表が現職の首相なので、
危機管理にあたる必要があるから、
ホイホイ街頭演説に出る訳にもいかくなる。

民主党の他の首相経験者は、
1人は政界引退、もう1人は落選の危機で、
何の役にも立たないし。

だから北朝鮮は、
自ら自民党の応援団を買って出ているようなもんだ。