高森明勅

原発に判断停止する政党に国政を任せられるか?

高森明勅

2012年 12月 2日
福島第1原発事故後、最初の総選挙。

最大の争点は当然、原発への対応だ。

にもかかわらず、この課題から逃げた政党がある。

政権復帰がほぼ確実視されている自民党だ。

「3年以内」に答えを出す、とか。
何と無責任な言いぐさか。

おそらく本音は、原発の維持・推進だろう。

しかし今、それを打ち出すのは選挙対策上、うまくない。

そう考えて、曖昧な表現でお茶を濁すつもりだろう。

ずいぶん国民を舐めた話だ。
原発推進なら推進で、
明確に態度を示した上で国民の判断を待つのが、筋ではないか。

じつに不誠実だ。

それとも、本当に原発への態度を決めかねているのか。

もしそうなら、かつて政権にあった政党とは思えない、
当事者意識の欠如と言わねばならない。

いずれにしても、こんな政党に国政を委ねるわけにはいかない。