高森明勅

ニコ生での討論を申し入れる安倍氏のセコさ

高森明勅

2012年 11月 27日
いやー、驚いた。

先の党首討論で、野田首相に「完敗」した自民党の安倍総裁が、
野田首相にニコニコ動画の生放送での討論を申し入れた、という。

現職の首相と野党第1党の党首で、
次期首相への就任がほぼ確実視されている政治家が、
何故そんなネットの片隅で討論しなければならないのか。

事実上、有権者が次の首相の適格者を見定めるための討論ならば、
もっとオープンな場を提案するのが、当然ではないか。

自分の立場に対する公的な責任感が僅かでもあれば、
こんな申し入れの仕方は金輪際、出来ないはずだ。

ニコ生なら、ここに集う安倍ファン、
安倍信者がこぞって味方してくれるに違いない、
という底の浅い打算が働いたのだろう。

見えすいた私心だ。

いくら討論に自信がないといっても、
首相に返り咲こうという政治家にしては、
あまりにもセコく、器が小さ過ぎないか。