小林よしのり

資本主義の常識に従え

小林よしのり

2014年12月2日 04:28


特に経済学を勉強してなくても、常識でわかることがある。

政府が株価を操作して上げれば、経済が良くなるというのは、

資本主義の自然な形ではないし、あり得ないトリックである

ということだ。

 

まず需要があるから、供給しようという企業の意欲が生まれる。

あるいは企業が供給したら必ず需要が生まれるという確信が

あるモノが完成したから、設備投資して供給する。

こうして民間における実体経済が良くなるから、投資しようと

考える人が増えて、株価が上がる。

株価は実体経済を反映していなければならない。

これは資本主義の常識だろう。

 

たったこれだけの常識を否定し、国家社会主義の計画経済みたいに、

まず政府主導で円安誘導して、強引に物価を上昇させ、経済成長

してるように見せかけようというのが、アベノミクスという

トリックである。

 

しかもグローバリズムにおいて、富のトリクルダウンは起こらない

という原理は、光速度が30万km secondで一定という宇宙の真理

くらいに揺らがない。

 

世界史上、例のないスピードで進行する日本社会の少子高齢化は、

もうどうにもならない景気低迷の最大要素なのだ。

この少子高齢化をいかに食い止めるか?

それだけが政府のあり得べき経済政策であるが、安倍政権はその

真反対の弱肉強食・超格差社会を目指す政策をとっている。

 

経済成長のための代案などあるはずがない。

政治家に少子高齢化を食い止める強い意志があれば、

それに従った政策を政治家と官僚で出し合えばいいだけだ。

 

消費増税は政策を担保する財源の確保のため、将来の社会保障の

ため、やむを得ない選択であり、そのときには、富裕層から、

あるいは企業の内部留保から、より多くの税金を徴収するしかない。