小林よしのり

多重人格で考えるアイデア

小林よしのり

日々の出来事
2014年 11月 25日


我がスタッフは三連休なんか関係なく、『新戦争論』の

最終章のペン入れを粛々と進めている。

1月発売に間に合うか否かの瀬戸際まで来ている。

意外に真面目にやってるので、昨日はスタッフにケーキを

買って秘書に持って行かせたが、最近ケーキの値段が随分

上がっている。

円安で原材料の輸入価格が上がったからだ。

高級なケーキになると8個も買えばちょっとしたディナー

の金額になる。

富裕層しか美味いケーキは食えんな。

 

わしは例の大作のアイデアを考えているが、ようやく

7割くらい固まってきた。

昨日のNHKでディズニーの制作の秘密のドキュメントを

やっていたが、驚いたのはアイデア会議だ。

なんとラフ絵で作ったアニメの試写をやって、30人くらい

の関係者が集合して議論している。

その場で感想を言い合い、アイデアを全員で出し合って、

テーマも練り込んでいくのだ。

 

結局わしは今その作業を一人でやっているのだ。

主人公とこのキャラクターの関係が弱いんじゃないか?

ここでこの回想シーンを入れておけば、テーマがより際立つ

のではないか?

頭の中で多方面から考えていくのは、まるで多重人格者の

ようだ。

 

どうしても出ない名案が、朝目覚めて布団の中で閃いて、

スマホのメモ帳に書き留めたりする。

寝るときにスマホは飛行機に乗せて、外からの連絡は入ら

ないようにしているが、アイデアが浮かんだらすぐメモ

できるように、枕元に置いて寝る。

 

ディズニーの完璧を目指す作業を見て、負けてたまるかと

いうファイトが湧いた。

わしも30人くらいの多重人格を駆使して、圧倒的な物語を

創ってやる!