小林よしのり

『大東亜論』は大人の男のノワール感

小林よしのり

日々の出来事
2015年 5月 6日


そろそろGWも終わりそうで、わしの作品にも関心を寄せる

余裕が出てきたのか、ライジングのコメント欄の反響に

活気が戻ってきたような気がする。

やっとわしのこと、思い出してくれたのね?

少し涙が滲む。

それで『大東亜論』の感想で、気に入ったものがあった

ので、よしりん企画のスタッフや「SAPIO」の担当編集者に

少々かいつまみながら紹介しておきます。

・・・・・・・・・・・・・

私が「大東亜論」を読むと、国も時代もテーマも媒体も違う

のに、「ゴッドファーザー」のイメージが思い浮かぶのは、

「男の漫画」、「男の映画」ということがまずあります。

 

(「ゴッドファーザー」には)いずれの作品にも、家族や郷土

への愛や、裏切りや葛藤など、負の部分も含めて、さまざまな

人間の業や普遍性が描かれていますし、数少ない女性の

登場人物に、大きな役割や意味があったりもします。

 

そして両作品の全体に漂う、なんとも言えない大人な

ノワール感、凄惨で壮絶な迫力あるシーンでも、それらを

覆うキンとした静けさにゾクゾクさせられます。

・・・・・・・・・・・・・

酒井くん、『大東亜論2』の表紙カバー周りは、この読者の

感覚を参考にして作りたいと思います。