小林よしのり

例の大作は政治的主張はない

小林よしのり

新刊情報
2015年 5月 3日


明治政府の外交・内政や、大久保利通の評価について勉強

してたので手間取ったが、やっと「SAPIO」の『大東亜論』の

シナリオに目途がつき、コンテを描きはじめる。

今日・明日中に終えたい。

 

例の大作のペン入れはあと2本で終わる。

完成した分は渡せるが、印刷所が休みになったのでGW明けに

取りに来るそうだ。

 

例の大作はやっぱり『卑怯者の島』というタイトルで行くのだ

けれど、このタイトルが過剰な意味にとられないか?

政治的な意味にとられないか?ということが心配で踏ん切りが

つかなかった。

政治性も主張もない、ただ主人公の心情に入り込んで描いたら、

こうなってしまったというだけの作品でいいのだが、なにしろ

『戦争論』の著者が描くものだから、政治的に勘繰られそうで

警戒する。

ただ単に戦争漫画であり、反戦でも好戦でもないのだが。

 

「わしズム」に連載してた時のことは忘れて、

単行本で一気読みしてほしい。

文字が少なく、絵で表現するのがほとんどだから、製作者の

苦労に比べて、読者はあっという間に読み終えられるだろう。

この本こそ一気読みがふさわしいと思う。

理屈ではなく、感性だけなのだから。