小林よしのり

アメリカ人は『ゴーマニズム宣言』がわかるようだ

小林よしのり

2015年 3月 25日


昨日、ゲンロンカフェが終わって話しかけてきた女性は

911以降、イラク戦争時にアメリカに留学していたという。

そのとき、クラスメート(全員アメリカ人)に、わしの

『ゴーマニズム宣言 テロリアンナイト』を見せて、

セリフを英語に翻訳して聞かせたらしい。

 

すると誰もが深くうなずいて、この作家の主張通りだと

共感していたという。

アメリカ人も一枚岩ではない。

色んな考えの者もいるから、イラク戦争にアメリカの

大義はない、侵略だという主張を受け入れる者もいたようだ。

 

そして、アメリカでは風刺漫画といえば、1コマか3コマ

程度のものしかなく、本まるごと一冊が風刺漫画として

出版されている日本の漫画の水準に、

全員、感動していたという。

彼女はそれが、日本人としてすごく誇らしかったと言っていた。

 

その上、日米戦もこんな風だったのかもしれないと、

ふと漏らした者までいたという。

 

ひょっとしたら、アメリカ向けに『戦争論』を翻訳して

出したら、ウケるかもしれない。

ただ、縦書きのフキダシの中に、横書きの英語が収まるかだ。

昨日の女性にはもっと話を聞きたかった。