小林よしのり

戦場ジャーナリストの仇をとりたいとは思わない

小林よしのり

2015年2月7日 03:02


産経新聞の「産経抄」は、その極端な単細胞ぶりに呆れる。

敗戦から70年で日本人は優しくなりすぎたそうだ。

「イスラム国」は「ならず者集団」であるから、

後藤健二さんの殺害の「仇をとってやらねばならぬ」と

考えるのは、人間として当たり前の話だそうだ。

 

かつてはフセイン政権を「ならず者国家」と言っていたな。

それを破壊したら、イスラム国が生まれたわけだ。

 

わしの考えでは、戦場ジャーナリストが殺害されたのは、

「私」のレベルでは、「残酷に精神的に追い詰めて殺しや

がって、ふざけるな」という気持ちが湧くが、

「公」のレベルでは、「プロが自己責任で危険地帯に入った

のだからやむを得ない」と思う。

ましてや子供のケンカじゃないんだから、「仇をとりたい」

とは思わない。

 

そんな「私的感情」で、いちいち戦争を

やってたら、世界がカオスになる。

 

「憎しみの連鎖」はご高説ではなく、中東の内情であり、

それがわからぬほどの単細胞が、中東問題を語る資格はない。

旧約聖書の時代から続く、中東の憎しみ合い・中東の戦争に、

遠く離れた我が国が一時の「感情」で関わったら、

取り返しのつかない大失敗を犯すことになる!

 

そこまで「ならず者集団」に頭に来るのなら、

北朝鮮に宣戦布告しろ!

アメリカが従わぬなら、日本単独で北朝鮮を潰せ!

拉致家族を救出しろ!

戦場ジャーナリストが自ら潜入して人質になったことと、

一般市民が自国から拉致されて、永遠に帰って来ない

こととは、残酷のレベルが格段に違う!

 

産経新聞の劣化は果てしない。

まずイラク戦争の反省をしろ!

アメリカの義眼をはずせ!

『新戦争論1』の第12章「閉ざされた言語空間」を読め!

 『新戦争論1』