高森明勅

立憲民主党は「ひ弱な社会党」になってはいけない

高森明勅

2017年 11月 2日

立憲民主党は、選挙で注目を集めた分、
様々なアラ捜しも盛んに行われるだろう。

でも重要なのは、言う迄もなく政治的なスタンス。

特に、安倍首相が目指している憲法改正に、どんな姿勢で臨むか。

そこをしっかり定める必要がある。

その際、前にも書いたように、護憲左翼に足を取られてはいけない。

教条主義的な護憲政党に転落すれば、
旧社会党のように、
国民から見放されて衰退するだけ。

失礼な言い方ながら、旧社会党「未満」の
“ひ弱な社会党”になってしまうだろう。

更に、旧式の護憲論では、安倍氏の“戦力”
未満の
自衛隊を固定化する(=
個別的自衛権をフルでは行使できない)
「加憲」
路線を押し戻す力も、持ち得ない。

憲法改正から逃げてはならない。

同党が将来の政権獲得を目指すならば、
むしろ安倍自民党に先んじて、「あるべき憲法改正」構想を、
積極的に打ち出すべきだ。

枝野代表が唱える個別的自衛権の充実も、
立憲主義の立場を堅持する限り、9条の改正は避けて通れないはず。

後ろ向きで自己満足的な護憲志向は、自分の首を締めるだけ。

一歩踏み込んで現実と切り結び、リベラル的・
立憲主義的な
改憲論を掲げる必要がある。

先手を打って、立憲民主党が進んで改憲論議の
土俵を設けてみせる姿勢こそ、
求められている。