笹幸恵

若者とニヒリズム

笹幸恵

日々の出来事
2018年7月13日 13:36
10年ほど前、ある女性が発展途上国で起業し、
がむしゃらに突き進んでいく「泣き笑い体験記」を
読んだことがある。
私も無鉄砲に南方のジャングルばかり行っていたけれど、
正直なところ「彼女には負けた」と思った。
でも、すがすがしい読後感だった。
その本を今の20歳前後の若者に読んでもらった。
そしたら予想外の反応が。


「イライラする」
「彼女はまわりが見えていない」
「こんな危険なことをするなんて、
私の友人だったら絶対にやめろと言う」
「がんばっている感がいや」
「理解できない」
さらには、
「こんな努力家の彼女にこそ、『つらいときは
逃げてもいい』と言ってもらいたい。そうしたら
救われる人はたくさんいると思う」
という要望まで。


みんな、のびのびと日々を満喫しているように
傍からは見えるのだけど、どこか鬱屈した気分が
あるのだろうか。
思い通りにならない自分、何者かわからない自分、
それに葛藤する時期はあると思うし、だからこそ
彼女が一つの指針になればと思ったのだけど、
拒否反応を示す若者が大多数という現実に驚愕した。


ある女子学生の言。


「いや、彼女ががんばっているのはわかるよ!?
もうちょっと若い頃なら納得できたかもしれないけど、
大人になってくるとさ、世の中ってそんな、
自分ひとりで何か変えられるわけでもないのが
わかってくるし。だから共感できないんだよね」

・・・それは「大人になった」のではなくて、
ニヒリズムに過ぎないということを言いたかったけど、
「ニヒリズム」を理解してもらえるかどうか
わからなかったので・・・

言うのをやめました。