泉美木蘭

感染拡大は「日本国内でどうだったか」が問題では?

泉美木蘭

2020年 6月 26日

感染拡大のスピードを示す「加速度」を算出して、

「外国人の入国を許していた間は、
新たなウイルスがどんどん入ってきていたので、
アクセルが踏まれた状態になり、
感染拡大の加速度は高まっていたが、
3月上旬に外国人の入国を制限したら、
アクセルが緩められた状態になり、
感染拡大の加速度は下がった、
だから自粛はほとんど関係なかった」

と主張する言説があると聞いた。

もちろん、感染症の発生に際しては、
渡航制限を行うべきというのはわかるけど、
一番に検証したほうがいいのは、

「ウイルスが日本に入ったあと、日本人の間で、
どのように感染推移したのか?」

という点と、

「そもそも新型コロナウイルスとはどのような性質を
持っているのか?」

という点であり、ウイルス保有者をどれだけ大勢投入したか、
という話ではないのでは? という疑問が浮かんだ。
だって日本で感染した人は、全員、直接外国人からうつされた
わけじゃないでしょ?

ロックダウンしても、おかまいなしに国内で感染拡大が
続いてしまった国を見れば、
人為的に、全世界一様に、ウイルスの活動を制限することは
不可能だとわかるし、
新型コロナが、もしも「日本人にとって」感染力の極めて高い
猛毒ウイルスだったなら、
渡航者数に関係なく、「日本人の間で」たちまち感染拡大して、
猛威をふるったのではないかと思う。

でも、今回のウイルスは、日本では、そうならなかった。
最初から感染規模が拡大せず、重症者・死者も増えず、
そして、新型コロナの性質に則って2週間でピークアウトした。

…ということじゃないのかなと思うのだけど。