小林よしのり

消費税は国民平等の思想である

小林よしのり

日々の出来事
2022年 7月 8日

今回の選挙で一番の関心は何かと、世論調査すれば、
「経済対策」と答える人が一番多い。
選挙のたびに「経済対策」は一番だ。
でも自民党が圧倒的に勝つ。
ようするに「自民党に景気良くして欲しい」というのが
本音なんだろう。

アベノミクスが失敗してるのに、それでも経済対策は
自民党がやってほしいというのが大衆の心理だ。
大衆は「皇室が消滅してもいいから、景気良くして
欲しい」というのが本音なのだ。

ところが大衆は、「カネを回す」よりも、「貯蓄」に関心
があって、コロナ給付金もほとんど消費に回さず、
コロナ貯蓄は50兆円に膨張した。

買いたいものがないんだろう。
生活必需品は100円ショップでほとんど手に入る。
生活はスマホがあれば、ほとんど充たされていて、
「将来不安」だけが残るので、カネはほとんど貯蓄に回る。

こういう資本主義の成熟期は、次世代のためにインフラ
投資するしかなくて、消費税ゼロで賃金爆上がりなんか
期待したってしょうがない。
消費税ゼロで消費が増えるのは最初だけで、すぐ慣れて
また「貯蓄」が増え始める。

消費税ゼロになったら、税金を払わない国民が膨大に
増えるだけで、憲法の「納税の義務」を果たしていない
国民が出て来るだけだ。
たとえ貧乏人でも、カップラーメン1個買えば、消費税
を払っているから、「国民として平等」になるという
思想の方が、わしは上等だと思うがな。