泉美木蘭

情報の洪水に溺れた人たち…

泉美木蘭

2023年 6月 3日

仕事の息抜きにネットの陰謀論の本を読んでいたら、
ビル・ゲイツと岸田首相が握手している1枚の写真を、

「ゲイツが岸田を訪問し、コロナワクチン政策について
指示をしている(であろう)報道写真」
と勝手に想像したことを堂々と書いていたり、
「投資家のジョージ・ソロスはウクライナの実質的な国王」
とか意味不明なことが書いてあったりして、
エネルギーを吸い取られそうになった。

ダボス会議では人口削減計画について話し合われているとか
平気で発信してる人がいるけど、
ダボス会議って、秘密結社でもなんでもないですよ。
毎年スイスでやってる世界経済フォーラムの会議やろ?
私がビジネス書の執筆の仕事でこの数年ずっと取材している
30代の経営者は、ダボス会議で選出された経歴もある人だけど、
イルミナティでもDSでもない、浅草生まれの人間味ある庶民の
感覚を持った人ですよ。

「自分は正しい」
「自分には科学的判断ができる」
という思い込みが高じ、
玉石混交の情報の洪水に溺れて自分自身を見失う。
地に足のつかない状態のまま、
同じように溺れた人たちが、
SNSのアルゴリズムによって機械的に1つに集められ、
それぞれが「仲間がいる。やっぱり自分は正しかった」と
勝手に確信を深めていく。
まるで自分は、地球最後の日を戦うわずかな人類であるかの
ような勘違いがあるんだろう。
そして、普通なら
「そんなこと、そんな場で話し合うわけないでしょ!」
と一蹴して終わるはずの超簡単なことさえ判断がつかなくなる。

あかんで。
ぜんぜん、あかん。

.
相方が深夜3時から出社して仕事しはじめるので、
引っ張られてものすごく朝型になり、22時を過ぎると
上下のまぶたがくっついて、なにも見えなくなってしまった。
だから、メールもLINEも夜はあまり返信できません…。
朝食の時間に帰ってきて、
「国税局だ!」とか「FBIだ!」とか名乗りを上げながら
部屋に踏み込んでくるので、
いちいち両手を挙げて降参しなければならず、大変。