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SPA!2月10日号掲載
ゴーマニズム宣言『神功皇后論』
『大遁走』の
感想をご紹介します!!
【京都のSさん】
最新回を拝読しました。
いつも思うのですが、『日本書紀』では数行しかない羽白熊鷲や田油津媛の記述が「神功皇后論」では恐ろしく複雑で壮大で深いドラマとして展開されていくことに驚かされます。
今回は一見すればギャグ回(イケメン夏羽の恐るべき顔芸ww)のようですが、タブラツヒメが「死より恥は逃げることぞ!」という武士道の原形みたいな思想を開陳し、反対に兄の夏羽はタブラツヒメが殺された報告を聞くと、「逃げるとは何ぞや?それは恥ではない!」「無駄死にはせぬ!勝てぬ戦争はしない!」と戦後日本人(右から左までの全てを含む)みたいな態度でした。
つまり、現代日本で男女の性別それぞれに期待される典型的な役割を鮮やかに裏切り、それによってフェミニストも男尊女卑的な男も嗤ってみせました。
さて、現代日本では隣国に対して勇ましいことを言う首相(自衛隊の最高司令官)の高市早苗(♀)はタブラツヒメ的に「逃げるは恥」と考え、そういう誇り高い行動を取っているかと言えば、そんなことは全っ然なく、他国の意を汲んだ支援団体(統一協会)からの選挙支援を期待しつつ突発的な解散総選挙に打って出、その団体との繋がりを批判されそうな党首討論からは敵前逃亡しました。
それは「逃げるは恥だが役に立つ」とか「全ての価値から逃げろや逃げろ」とかの行き方であり、米軍を前にトランプに縋りつくことしか出来ないなら、中国に対して勇ましいことは言わないでもらいたいですね。
こんなのに国の舵取りを任せて良いのですか?と全有権者に問わねばなりません。
夏羽の遁走を見て笑えるのは、あくまでも「逃げるは恥」という価値観が生きていて、タブラツヒメの毅然とした最期とのギャップの凄さが際立つからだと思いますが、それでは高市の遁走はどうでしょう?
選挙期間真っ最中に、公開討論という闘いの場から遁走という大醜態を晒しているのに、それを笑う者も批判する者もごく限られ、圧勝ムードにほとんど影響していないというのは、さすがに何かが狂っているとしか思えません。真っ当な価値観の崩壊を感じさせます。
『神功皇后論』を読んで楽しめる、真っ当な日本人がもっともっと増えることを願ってやみません!