小林よしのり

保守とロックの近似性

小林よしのり

2014年 12月 15日


自民党は有権者の25%の票で、75%の圧倒的多数の

議席を獲ってしまった。

小選挙区制は民意を反映しない奇妙な制度である。

 

細野豪志が民主党代表になるのは賛成なのだが、問題は

維新の党との共闘の仕方だ。

維新の党はアベノミクス賛成で、もっと加速させるべき

という改革政党だ。

憲法改正も含めて、民主党が自民党との差がほとんどない

政党に変貌してしまう危険性がある。

自民党を脅かすどころか、自民党の補完政党になりかねない。

 

沖縄で自民党が全敗というのが痛快だ。

本土のナショナリズムはパトリオティズムの核を失くして

劣化しているから、沖縄のパトリオティズムの方が良質だ。

差別大好きの愚劣化する似非ナショナリズムの暴走を、

沖縄県民が盾になって防いでいるようなものだ。

 

沖縄県民にロックンロールを感じる。

ヤマトンチューは大和魂を失った。

 

本物の保守は、実は臆病で欺瞞的な同調圧力で出来上がって

いる大きな体制を、少数派ながらもロックな不協和音を

かき鳴らして風穴を開けるものだ。

本物の保守と、ロックは、欺瞞を突く魂において似ている。

日本はもう沖縄から救ってもらうしかないのかもしれない。