小林よしのり

女性が輝く社会は「男系絶対固執」が象徴

小林よしのり

2014年 9月 6日


産経新聞に安倍晋三のインタビューが載っているが、

私の感覚は「女子力開花内閣」』などと言っている。

目標は「女性の輝く社会の実現」だそうだ。

よく言うよ。

言葉だけを美しく飾っておけば、国民なんか簡単に騙せると

思っている。

 

「女性宮家創設」を真っ先に潰した「男系絶対固執」の

「主義者」のくせに、まるでフェミニズムの論者のような

言いぐさである。

国の象徴である天皇には、Y染色体の男系血統しかなっては

いけないというのが、安倍晋三の根本イデオロギーだ。

そんな男尊女卑の性根を持つ首相が、本気で

「女性の社会的地位」を上げたいなどと、思ってるはずがない。

内閣の女性閣僚は、つまりは安倍の覚えめでたい「名誉男性」

であって、女性ではない。

 

安倍の言う「女性の輝く社会の実現」の真意は何か?

すべては税収である。

配偶者控除」をなくしてでも、女性を社会に放出して、

税収を上げたいだけなのだ。

配偶者控除をなくした段階で、夫のサラリーの税率は上がる

のだから、夫からも妻からも税金を取ろうという詐欺話である。

こんな単純な詐欺に気付かないのが産経新聞の読者や、

自称保守&ネトウヨの馬鹿どもである。

 

それで一方では「専業主婦」だの「親学」などと言ってるの

だから、××分裂病である。

その上、「夫婦別姓」は断固反対なのだから、禁治産者なのでは

ないかと疑うほどだ。

言葉の上澄みだけで、場当たり的に言ってるが、政策自体が

こんな風に分裂するのは、「保守」を自称しつつ、

「新自由主義」で、金儲けしか考えてないからである。

「保守」と「新自由主義」はそもそも噛みあわない。

こんな簡単なこともわからない産経自称保守の連中は、

度外れた阿呆なのだろう。