小林よしのり

TPPで怒る者がいない全権委任の状況

小林よしのり

日々の出来事
2016年 4月 10日


今日は「ゴー宣道場」、追悼だからしんみりやるというのはない。

怒りと笑いで「公論」に徹しよう。

 

政治状況がデタラメで、大衆の劣化も酷い。

TPPは黒塗り文書で、議論もせずに国柄を変えようとしている。

TPP自体が自民党の公約違反なのに、まるで全権委任政府の

ように、国柄破壊を強行している。

 

だが、これに憤る国士はいない。

明治時代なら武士の気概を持つ者たちが、何事かをやらかしたに

違いない。

 

アメリカでさえ、TPPに異議を呈する候補者が大統領選に出て

いるのに、日本の静かなこと、完全に大衆が劣化している。

 

安保法制なら若者がデモをやるが、TPPではうんともすんとも

言わない。

「戦争反対」は分かりやすすぎて、幼稚園児でも言えるが、

TPPで反対デモはやらないのだから、その程度の知能なのだ。

 

安倍政権に全権委任したい自称保守の連中も、デモ一つしない

のだから、何を保守したい連中なのか皆目わからない。

 

ことほど左様に右から左までがニヒリズムに浸っているが、

政府を監視し、国民に檄を飛ばす自由民権運動は、明治以来、

今も続いていると思っておかねばならない。