小林よしのり

安倍も高市も「権力者」の自覚がないから危ない

小林よしのり

政治・経済
2016年 2月 29日


「電波停止」「報道委縮」問題に、安倍首相があまりに幼稚な

反論をしているので呆れる。

安倍首相は週刊誌に「過去に隠し子がいる」と断定されたそうである。

「報道ステーション」で、首相が米国で講演した際、聴衆が首相を

「思慮深い」と言ったのに、「短期で怒りっぽい」と誤訳された

ので、抗議したそうである。

 

公人の最高峰にいて、最大の権力を持つ、一国の首相にしては、

異様なまでに器が小さい。

小さな小さなことを、目を皿のようにして見ていて、いちいち

怒ったり、抗議したりしているようである。

 

民間人であるわしの場合は、事実無根の嘘には、自分のブログや

作品で反論するか、よほど酷い場合は、抗議して修正を求めるか、

名誉棄損なら裁判に訴えるという手段しかない。

 

テレビ局の局長と食事して、自分への情を沸かせて、批判を

手控えさせる工作など、民間人には出来ないのである。

テレビ局に「電波停止命令」は絶対出せないのである。

民間人はテレビ局を恫喝するだけの権力は持たないのだ。

 

民間人は安倍首相がやっている「アメ」と「ムチ」で批判を

封じるような工作は出来ない!

 

安倍首相にしろ、高市総務相にしろ、自分たちが「権力者」で

あるという自覚があるのだろうか?

無意識に権力を乱用されてはたまったものではない。

 

権力者と民間人は違う!

「言論の自由」を守る義務があるのは、権力者である!

安倍も高市も、全然分かってない!