小林よしのり

『追想』を見て、ロミー・シュナイダーに惚れた

小林よしのり

芸能・文化
2015年 12月 30日


昨夜、ロベール・アンリコの『追想』を見た。

門弟Mさんから勧められた映画で、一気にその面白さに

嵌ってしまった。

ハリウッド風の大仰な撮り方をしなくても、これだけ

集中力を欠かさない映画ができるのだということが一番

勉強になった。

一個人の復讐といえば、サムペキンパーの『わらの犬』の

イメージが残っていて、それに比べるとこの映画は甘美な

恋愛映画のような趣きと暴力を同居させたまま、淡々と

描かれる。

しかもロミー・シュナイダーの個性ある美貌がこの映画の

目が離せない重要な要素となっている。

女優は大事だな、やっぱり。

男優はハンサムでなくていい、女優さえ美しければという

ことが確信できた。

ロミー・シュナイダーの映画を、『太陽がいっぱい』も

含めて見直さなければ。