小林よしのり

時事問題も私的エッセイも、公的活動の表現である

小林よしのり

日々の出来事
2024年 3月 31日

『愛子天皇論』を連載していても、他の時事問題や、
フランスの中絶禁止や、キャンセルカルチャー問題や、
保守・リベラルとは何か?などの抽象思想も描かねばならない。

単行本では『愛子天皇論』のタイトルでも、時事問題、
思想問題も収録する。
そうしなければ、常に生起する時事問題を無視しなければ
ならないし、『愛子天皇論』を描いている最中の時代性が
希薄になってしまう。

よしりんバンドによる「歌謡曲」の活動も、「公的」なもの
であり、決して「私的」な遊びではない。
わしが「公開」している活動で、「私的」なものなど、
ひとつもない。
全て「公共性」に影響を与えようとする「表現活動」なのだ。

わしの「私的」活動は、テレビ番組を見たり、病院に行ったり、
美容室に行ったり、妻と食事したり、買い物するときくらい
しかない。
それでもその全てが、実は「公的」活動に繋がっているので、
プライベート・エッセイから、時事問題までを「愛子天皇論」
の中に描いていく方が自然なのだ。

したがって、「ゴー宣DOJO」でも、多様なテーマを扱わねば
ならない。
茅根ゴー師範から聞いた話だが、西部邁は時事問題こそが
思想の実践だと言っていたらしい。
専門知よりも総合知の方が大事だと言っていたから、西部氏は
かなりわしに近かったのかもしれない。

『ゴー宣』は「総合知」として機能せねばならない。
したがって『愛子天皇論』の中に、時事問題も収録していい
のだ。
むしろわしは「保守」の実践を常にやっていかねばならない。
「保守」は理屈で説明するよりも、自分の「振る舞い」で
示していくしかない。
小林よしのりの「振る舞い」から、今の人たちが何を感じ、
後世の人たちが何を思うかだ。