夜叉が行く(秋田書店/短編)
2年前、とある村にふらりとやって来て住み着いた男、小林やしゃのり。その正体は、大人気を誇りながら突然失踪した漫画家だった。その異様なペンダコから「夜叉ダコのやしゃのり」の異名をとった彼がペンを捨てた理由、それは漫画家を「駒」としか思わず、金にものを言わせて使い捨てるヤクザな漫画誌「少年たわば」に嫌気が差したためだった。しかし、そんなささやかな幸せも「少年たわば」の魔手によって破壊されてしまう……高倉健の映画『夜叉』に自らを重ね、一気に描き上げた作品。
秋田書店「月刊少年チャンピオン増刊I’mチャンピオン」(1985年2号)
〈収録〉
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