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2019.07.03(水)

なぜ立憲民主党は支持率を落とすのか?

 

井上達夫氏から一斉メールが送られてきたが、脱属国のための憲法改正の必要性を訴えている。
左右を問わない日本人の米国信仰が、対米軍事属国化と「無法な軍事国家化」を招いていると。
憲法9条こそが危ないというのもよく分かる。
井上氏は全くニヒリズムに陥っていないので凄い。

今の政治状況では、参院選で安倍政権が勝った方がいいのかもしれない。
憲法改正が現実味を帯びて来なければ、国民は思考停止したままだろう。
野党が自ら憲法改正を言い出すとはとても思えない。

15%くらいの支持率があった立憲民主党は今や5%まで落ちていて、3分の2の保守層を逃がしている。
もちろん立憲民主党が左翼化したからだ。
自分では分からないのだろうが、左翼化している。

国民は「公」より「私」、目の前の小文字の政治にしか関心がないという分析は昔からあった。
消費税とか、社会保障とか、最低賃金とか、子育てとか、学校無償化とか、身近な政治ネタ(小文字の政治)にしか国民は関心がないと判断される。
憲法とか、皇統とか、外交とか、大文字の政治は生活に関係がないと、ポピュリズムの政治家には判断される。

だが、果たしてそうなんだろうか?
漠然と、あくまでも漠然と、国家ビジョン(大文字の政治)に関する政党の態度が、国民から見て、「頼りになる」か「頼りにならない」かの判断基準になってしまうのではないか?

保守とリベラルの意味すら、不明になっている現在では、「頼りになる」「頼りにならない」の価値判断しか国民は持っていないのかもしれない。

大文字の政治目標、国家ビジョンは、実はリベラルであってもいいのだが、それを訴える人物や政党が、左翼体質であってはダメなのだ。
「偽善」に見えてしまう。
「頼りにならない」と見えてしまう。
この辺の按配をもっと考慮しなければ、安倍政権には勝てないし、偽善リベラルは信頼されないのではないだろうか?