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2015.08.19(水)

女性読者の『卑怯者の島』感想紹介!

 

(byよしりん企画・トッキー)

『卑怯者の島』
愛読者カードのご紹介、
今回は女性読者の感想です!


魂を鷲掴みされ、物語に引き入れられた
生々しい感覚があり、読了後も
ずっと落ち着かず何度も読み返している。
絵の迫力、丁寧なコマ運び、
隊長の凛とした甘い回想、血の回し飲み…
要所要所で感覚を揺すぶられていた。

特に印象的なのは「軍神さま」登場シーンすべて。
最後に神平と軍神に同じ光が当てられているのが、
後味の悪さと戦いに赴いた男の崇高さが
入り混じっていて一番心に焼き付いている。

美奈は軍神が傷痍軍人になる前から
彼を嫌いだったのだろうが、
あの姿で求婚されて、
より憎悪を増すのがわかる。
そして嫌いな奴の不幸話にあの笑み…
女なら誰でも心当たりがあるはず。

神平に出くわした時の
あっけらかんとした表情、嘘泣きは
自分の感覚ではありえないと思うが…
これすらも自分の汚さを認めたくない
だけかもしれない。

私はよしりん作品のファンだし、
自ら国を守るスタンスでありたいと思っている。
でも実際の自分は非力だ。
そんな自分が気持ち、言葉だけで勇ましくて、
後は男にお任せなのが、ひどく無責任に思え、
そこで女の愛国心の限界を感じる。
いざという時、自分に何ができるだろう。
銃後の守り、慰安婦…色々なパターンを
考えながら家事をして過ごしている。
どんな状況であれ、最期は
岡田一等兵のように死にたい。

卑怯者の島

男性は自分がこの戦場にいたらと
我が事に引きつけて考えやすいと思いますが、
女性でもここまで自分のこととして
入り込んで考えているのがすごいです。
しかも最期は岡田一等兵のようにって
・・・すさまじすぎです(汗)。