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2023.12.12(火)

LINEという道具も、幼稚な人間では役に立たない。

 

昨日は『ゴー宣』の画稿締め切りだったのだが、いつの間にか、わしに相談もなく、LINEで挨拶することもなく、スタッフが帰っていた。

わしはまだ8p目がファックスでやって来ないので、風呂も入らず待っていたのだ。

チーフ広井は自宅でやっていたが、わしの「8p、まだ描いているの?」「今日の仕事はもう終わったの?」というLINEに返答しなかった。

確かに画稿が仕上がっても、担当氏が翌日午後にピックアップすることはよくあるので、わしも「欄外」は翌日午前中に入れればいいと思っていたのだが、それでも真面目なわしは昨夜の22時には、「欄外」の文章を秘書みなとトッキーに送っていた。

それ以降、最終の8pがまだ完成していなかったから、今か今かと待っていた。

22時半には「わし、風呂に入っていいのかな?だれからも返事がないから、さっぱり分からんよ」とLINEに書きこんでいる。

結局、「仕事場は私以外、みんな帰りましたので、どうぞお風呂、入ってください」と秘書みなぼんが返事してきた。
たまたま昨夜は秘書みなが仕事場に泊まり込んで、ライジングをやっていたのだ。
昼間、弁護士事務所に行っていたから、ライジングの仕事が遅れて、帰らなかったのだろう。
みなぼんがいなかったら、わしは0時過ぎても延々と待っていただろう。

頭に来て風呂入って、すぐに寝た。
ところが、今朝気づいたが、チーフ広井は深夜、8pの原稿を、LINEで送って来ていたのである!

広井が起きていたのか?寝ていたのか?
男どもが帰ったのか、仕事しているのか?
さっぱり分からない。
LINEは「既読」になっていたから、読んでいるのに、スルーしたのである。
たぶんわしに叱られると思って、返事をしなかったのだ。

子供じゃあるまいし、漫画家のアシスタントというものは基本精神がオタクだから、社会人の感覚が全然育っていない。
LINEに返事しなければ、わしが寝られないから、却って怒ってしまうという常識も働かないのだ。

けれど社会性において、漫画家が特殊かどうかは分からない。
戦後民主主義で育った者たちは、どいつもこいつも甘え腐って、子供並みの精神性しか持っていない。
手とり足取りで教えてやるしかないのだ。

「LINEはスタッフ全員の意思統一をはかるには、便利な道具だ。既読という機能もあるし、みんなが読んだかどうかも分かる。」
だが、それを使う者が、幼稚ならば、何の役にも立たない。
道具がいくら進歩したって、それを使うのは人間だ。
人間が幼稚で非常識なまま、進化しなければ、却って「信頼」を失う結果となる。
今後は深夜でも、直接「電話」するか、あるいは「電報」を打って確認を取るしかないな。