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2020.01.24(金)

杉田水脈のヤジに対する反応の仕方

 

国民民主党の玉木雄一郎氏が唱えた選択的夫婦別姓の導入に対して、杉田水脈が「だったら結婚しなくていい」とヤジを飛ばしたそうだ。
野党とマスコミは一斉に杉田水脈を批難し始めた。
「魔女狩り的」に。

わしは、杉田水脈は名誉男性だから嫌いである。
伊藤詩織に対するセカンドレイプにしても、LGBTに対する差別にしても、杉田水脈が悪質で下品なことは間違いない。

だが、夫婦別姓は「議論の対象」ではなかったか?
長谷川三千子氏も堂々たる反対理論を組み立てておられた。

わしは残念ながら情熱をもって反対側に加担することができず、夫婦別姓の台湾の方が日本より家族関係が濃密なのも見てきたから、判断保留にしておいた。
両親の名字が違うことを子供が違和感なく受け入れられるなら、選択的夫婦別姓を導入してもいいのではないかというくらいにしか考えていない。

問題だと思うのは「議論の対象」であるテーマを、あたかも「選択的夫婦別姓」に反対する者は「悪」とレッテルを貼るような糾弾の仕方だ。
これは「魔女狩り」になる。

感情的な糾弾で、一方の意見を潰すために、杉田水脈という悪質で下品な政治家を利用するのは良くない。
あくまでも理論で選択的夫婦別姓が日本国民にとって利益になるかどうかを主張して欲しい。
保守側も、なぜ選択的夫婦別姓がいけないのかを、説得するしかない。
「だったら結婚しなくていい」じゃ、話にならない。

擁護したくもない名誉男性を、わしが擁護してるように見えると不愉快だが、議論を封じる魔女狩りは許せない。