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2019.08.07(水)

高森さんへの返事

 

高森さん、回答してくれてありがとう(高森氏ブログ「日本は転換できる」
確かに皇室典範の改正や、自主独立のための憲法改正がなかなかできないという状況を、「国民性」のためと逃げてはいけないという意見なら分かります。
そういう文脈なら賛成します。

典範改正と憲法改正ができないのは、多分「国民性」は関係ないと思います。
男尊女卑や明治アナクロニズムが、典範改正を阻んでいると考えます。
男尊女卑は武士の時代・軍国主義の時代を通じて作られた「因習」であって、それを「国民性」と言ってはならない。
憲法改正は「敗戦後遺症」であって、米国への「依存症」であり、これも「国民性」とは思えない。

田原氏との議論の文脈では、新自由主義に対して「国民性」という言葉が出てきたとわしは思っていたので、わしは「農耕民族」から「狩猟民族」への「国民性」の転換は不可能だと、ずっと思ってきました。

田原氏は竹中平蔵や小泉や安倍政権などが行ってきた新自由主義を肯定する人です。
朝ナマに出ている三浦瑠麗や、橋下徹も新自由主義の人です。
日本人の「国民性」を変えられると思っている人たちです。

だが、「多神教」の国民性を、「一神教」の国民性に変えるのは不可能であって、日本人の活力が奪われるだけなのです。
これもアメリカの戦略にまんまと乗って、「組織力」という日本人の国民性を崩壊させた結果だと思っています。

彼らのアホさは、新自由主義が日本人の活力を生み出すと思っているその一点です!
全く逆の働きになるのに、彼らはそれが分からないアホなのです。

典範改正や憲法改正ができないのも、結局、日本人が「主体性を持つ活力」を奪われてしまったからでしょう。
そういう意味では、廃藩置県は日本人の自主独立を守る「主体性を持つ活力」から成功しました。

新自由主義はアメリカニズムに冒された西洋好きの日本人の設計主義で進行している病いです。
高森さんも、日本人は西洋人ほど「拝金主義」にはなれないと主張されていたと思います。
まさにそれは日本人の「公」を考える「国民性」です。

日本人はまだ根こそぎ変えられてはいない。
世界中で反グローバリズム・保護主義の波が押し寄せています。
日本人が保守するものは何か?
日本人の活力を蘇らせるものは何か?
わしはもう一度、日本人の「国民性」を自覚させて、新自由主義の悪夢から目覚める方法はあると思っている。

山本太郎に共感を覚えるのは新自由主義を拒否するからです。
だが、彼はナショナリズム(国民主義)を嫌っているのか、日本政府の韓国への対応を否定しています。
勉強不足なだけかもしれないが、ナショナリズム否定なら、グローバロズムに流れるしかなく、韓国のように国際条約を無視していいなら、平和主義が破綻します。
結局、左翼人権イデオロギーだけの人なら、政権は取れません。

わしは「平和主義」を追及する「公論」を田原総一朗とやりたかったのですが、田原は唯我独尊の自慢話を続けるばかりで、人の考えに全く興味を持っていない。
結局、カオスになって、テーマが崩壊したので、高森さんの意見も、何の文脈で言っているのかが分からなくなってしまったのです。
田原に「公論」は無理!
「公」を重んじる「国民性」を彼は持っていない。

「ゴー宣道場」では、とことん「公論」にこだわる!
全く新しい令和の文化を生み出しましょう。
天皇は公の体現者です。
我々の議論の中心に置かなければならない。