女性天皇の時代(KKベストセラーズ/新書・Kindle)
日本の一部にはなぜ、皇位継承は男系男子のみと主張する者がいるのか?「125代の天皇はすべて男系で継承されている」「女性天皇は中継ぎにすぎない」彼らは男系こそが日本の伝統のように偽装する。しかし、かつて、日本には母から娘へ皇位が継承された実例があり、男帝より有能な女帝もいたのだ。女性天皇、皇位継承の真実とは何か?8人10代の女性天皇の時代から、女帝・女系継承の正当性を示す!
第1巻(2013年8月発行)
第1章. 女性天皇は日本の伝統に敵う
・日本はいま、皇統断絶の危機に直面している!
・日本にはなぜ、暴君や独裁者が生まれなかったか?
・現行の皇室典範のままでは皇太子がいなくなる!
・神功皇后にみる日本人の女帝への意識
第2章. 原初日本の姿は、男女双方的社会―推古天皇―
・天皇皇后両陛下に学ぶ「改善すべき因習」と「守るべき伝統」
・女帝を否定する「男尊女卑」はシナ思想である
・日本の社会はもともと男性優位ではない
・推古天皇は当時、唯一の適任者だった
・古代からあったジコチューな「中華思想」
・「中継ぎ」説は愚論!推古天皇即位時の国際情勢
・「日出づる処の天子」と「天皇」号は政治的深謀のある同格宣言
・「十七条の憲法」が日本国崩壊の危機を救った!
・旧皇族復活論は「君臣の分義」に反している!
・今日まで続く聖俗の「二重統治」
第3章. 男帝にも「中継ぎ」の天皇はいる―皇極天皇―
・シナの絶対タブー「同姓不婚」が日本で許されたワケ
・「世俗王」より「祭司王」
・突発的クーデターで見せた女帝の器
・日本史上初めての「攘夷」で「上皇」の先駆けに
・孝徳天皇は「お飾り」だった!?
第4章. 「女はか弱い」は男の幻想―斉明天皇―
・斉明天皇は公共投資の雇用を信じるケインズ派?
・男の幻想は真実を見誤る
・超大国に立ち向かった斉明天皇の道義心と義侠心
・余談 額田王って絶世の美女なの?
・謗りを受けた大工事は先見の明だった?
・女系継承の実例は、1300年以上も前にある!
第5章. わが国の根幹は女帝が確立した―持統天皇―
・「種さえよければ、畑はどこでもいい」の暴論
・皇子は10人以上!浮上した天武天皇の後継者問題
・「壬申の乱」の教訓は「やられる前にやれ」!?
・信念の「中継ぎ」を「にすぎない」と言えるか?
・持統天皇は日本人のアイデンティティーの母
・年少天皇の誕生、天皇の即位条件が変更された!
・愛子さまは「直系」で「男系」
・「伝統」の変化の尺度を量れるのは天皇と皇太子だけ
・持統天皇の守りたかった皇統
第6章. 皇位の継承に「男系」「女系」の縛りはない―元明天皇―
・前代未聞!息子から母親への皇位継承
・さらに異例!皇后の経験がない女帝
・皇位継承の条件は、天照大神から連なる皇統に属しているか否かだけ
・平城京遷都は「しぶしぶ」、『古事記』の編纂はノリノリ
・「履物を脱ぎ捨てるよう」皇位を降りた無欲の君主
第7章. 万世一系の「男系」継承はウソ―元正天皇―
・「母」から「娘」への正真正銘の女系継承
・「内親王」の称号は女系継承の確固たる裏付け
・地位継承の系譜上では、擬制を含む「直系」の親子関係が重視されている
・皇親勢力と藤原氏の対立が招いた悲劇
・日本史上初にして唯一の女性皇太子の誕生
・尊い皇位を望み求める邪な者には懲罰を!
第8章. 「直系」と「傍系」には圧倒的な差がある―孝謙天皇―
・古代の男帝は女性の有能さを知っている!
・先帝の遺勅を破棄した豪腕女帝
・無礼千万!近年の「廃太子」思想
・貴族に権力を与えた「傍系」天皇
・「直系」天皇は強し!
・疑心暗鬼は身を滅ぼす―藤原仲麻呂の乱―
・強すぎる女帝と弱すぎる男帝
第9章. 「君」と「臣」は完全に区別されている―称徳天皇―
・僧侶の身分のままで即位した称徳天皇
・道鏡はなぜ天皇と同格の地位「法王」となれたのか?
・和気清麻呂の信託が天皇の血統を守った!
・「中継ぎ」に徹することができたのは道鏡だけ
・臣下の者が皇位に即くことがあってはならない!
第10章. 古代女帝の終焉と、近世の女帝―明正天皇、後桜町天皇―
・持統天皇以来の「草壁直系」の血統は女系でも途絶えた
・無礼!不敬!傲慢!「現代の和気清麻呂」
・860年ぶり、女帝ふたたび!
・同母と呼ばれた後桜町天皇
第11章.「女性天皇の時代」の復活が日本を救う!
・「男系男子限定」は明治以降の「異常な状態」
・日本は、男尊女卑が「人民の脳髄を支配」している国なのか?
・もともと日本の祭祀は女性上位
・天皇の存在は女性的だった時代の方が、圧倒的に長い
・論外!「名誉男性」になりたがる女
・日本の伝統は天照大神の子孫が天皇を継承する国柄にある