2014.12.16(火)
「ナショナリズムの現在」(朝日新書)が面白い
宇野常寛氏が編集した
『ナショナリズムの現在』(朝日新書)
が贈られてきた。
副題が
「〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来」
となっている。
「ゴー宣道場」にも登場した萱野捻人、朴順梨、
そして与那覇潤という若手の論客とわしが
討論した模様や、宇野氏の対談などが
収録されていて、すごく面白い。
宇野氏が書いてくれている、わしの仕事
(『大東亜論』や「ゴー宣道場」)の論評なども、
わし自身が自分を客観視できる指摘に満ちていて、
大変興味深い。
この新書を見ていると、やはり若手の論客というのが、
時代の変化に応じて出てくることは必要だと思った。
かつての論壇における言論人は、もう陣営に
取り込まれて、陣営で自己満足する言葉しか
吐かなくなっている。
若い論客が次々現れて、時代に適応した言論を
繰り広げるべきだろう。
この新書の中では、わしが一番歳食っているのだが、
いずれわしが老人の繰り言みたいな言論に
なってしまうこともあるやもしれぬ。
その時までに、若手の論客が、わし以上の
影響力を持つように成長してほしい。
わしはその頃には、完全に物語の世界に戻って、
まだバリバリ描いていることと思う。
今のところは言論・思想においても、
まだ描かねばならぬと思うことが
いくつも残っている。
「道徳」についても、わしが学校の現場も取材して、
描いてみようと思う。