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2014.12.09(火)

第1の矢、第2の矢、第3の矢

 

アベノミクスとやらの第1の矢は、円の信用を
落とすほど金融緩和して、国債発行しまくりで
借金を増やすだけで、実体経済には
影響を与えていない。

むしろ円安のために、中小企業が苦しくなり、
設備投資できず、一般庶民の家計も厳しくなって、
消費も減速している。

トリクルダウンはない。

 

2の矢は公共投資だったのだが、「国家強靭化」
などと珍奇な命名をしてみたところで、
どうせ自民党の政治家の地元選挙区の利権の
温床にしかならないこともわかっていた。

昔ながらの公共事業が乱発されるだけのことだと
思っていたが、事態はもっと悪化してるようで、
いきなり工事をあちこちで始めても、人手不足で
ケインズ的効果もないらしい。

東北の復興事業の人手が取られ、民間事業の
人手も取られ、景気の下支えにもなっていない。

 

1の矢、第2の矢も失敗ならば、
3の矢しかないと言うのだが、これが
相も変わらず「構造改革」だ。

小泉政権以来の米百俵の精神で我慢しても、
規制緩和して現在の非正規雇用を収納するような
産業が起こせるかと言えば、そんな規模の
新産業など出来るはずがない。

新自由主義者の安倍が望むのはTPPだろうが、
資本の暴走をこれ以上許して、弱肉強食を進めたら、
もっと国内の貧困層を厚くするだけだろう。

 

たった一つ、可能性のあるのは、脱原発して
地域経済を活性化させることなのだが、
残念ながら自民党は電力関連会社から
政治献金を受けすぎて、利権まみれの構造に
すっかり浸っている。

3の矢なんか、結局ないのである。

脱原発に関してのみ、民主党と、維新の党と、
共産党が組めば、可能性が拓けるのだが、
国民が「原発推進でも自民党でいいや」と
理想を求めないから、希望は閉ざされている。

愚民よ、貧困に落ちろ!