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2014.05.12(月)

クマラスワミ報告書のネタ本のネタ本

 

村山談話・河野談話に未来はあるか?
第69回 クマラスワミ報告書のネタ本のネタ本

国連人権委の「クマラスワミ報告書」の唯一のネタ本である
オーストラリア人ジャーナリスト、ジョージ・ヒックス
The Comfort Women』は、その80%が
日本の運動家による資料のまる写しという代物だった。

しかも資料を用意した運動家もあまり質がよくなかったようだ。

ヒックスは、金一勉という在日朝鮮人の著書
天皇の軍隊と朝鮮人慰安婦』を「重要な情報リスト」と評価し、
大量に引用しているが、実はこの本は吉見義明ら
「謝罪派」ですら、専門家は誰も相手にしないほど
レベルが低いものなのだ。

例えば金一勉は「連れ出された朝鮮の婦女子の数は、
推定17万~20万人と見ている」と言い、
その根拠をこう断言している。

 

ちなみに「ニクイチ」(29・1)という隠語がある。

日本の兵士29人に対して女子1人の割り当ての
計画だったのである。

 

この「ニクイチ」という隠語と、その意味も含めた
「一次史料」を見たことがない。

兵と慰安婦の人数比のことらしいが、「従軍慰安婦」
と同じ造語かもしれない。

29対1という比率も奇妙だと思ったのか、
さすがにヒックスもこう書いている。

 

常識的に判断すれば、30対1という比率は現実的な
数字とは思えない。

すなわち、慰安婦一人が一日30人の相手をさせられる
とすると、兵隊一人一人がほとんど毎日セックスした
ことになる。

このようなことは現実に可能ではなく、報告された
こともない。

性欲の問題をさて置いても、毎日セックスできるほど
日本兵の給料は高くなく、
慰安婦に支払う料金も安くはなかった

 

商行為だから、日本兵の安い給料と、慰安婦の高額な
料金の差について、ヒックスは知っていて、
疑念が湧いたのだろう。

それでもヒックスは金一勉の本を高く評価して、
引用しまくったのだ。

例によって、吉田清治の強制連行話も当然のように
出てくる。

最初からまともに資料を吟味するつもりなどさらさらなく、
提供された資料を書き写し、女性の人権擁護を
訴えるようなふりしてポルノまがいの扇情的な本を
でっち上げただけなのだろう。

その態度には確実に、日本人のみならず朝鮮人への
蔑視も感じられるのだが、そんな白人の物書きに
デタラメな情報を渡して、「日本人は朝鮮人女性を
強制連行して組織的レイプを行なった」なんて本を
書かせて、世界中に発信して喜んでいた日本人が
いたのである。

戦争論(帯アリ)

戦争論2(帯アリ)

戦争論3(帯アリ)