村山談話・河野談話に未来はあるか?第16回
村山談話・河野談話に未来はあるか?
第16回 左翼・朝日新聞のデマ攻勢と、危機意識なき政府
いわゆる「慰安婦訴訟」は「活動家の道具」としては
最大限の効果を発揮した。
日韓双方の市民団体に日本の弁護士が加わり、
訴訟の準備が始まった頃からマスコミは「慰安婦問題」を
積極的に取り上げ始める。
その際には「吉田証言」が使われ、慰安婦は「強制連行」の
被害者であるというイメージを刷り込んで行った。
特に朝日新聞は、提訴前後の1年間に4度も吉田清治を
紙面に登場させた。
さらに、訴訟の原告第1号となる元慰安婦・金学順が名乗りを上げると、
朝日新聞はこれも大きな記事にした。
前回書いた通り、金学順は「典型的な娼婦の身売りのパターン」の
経歴を自ら証言していた。
ところがその朝日新聞記事は、金学順の経歴を
「『女子挺身隊』の名目で戦場に連行され」たと、
完全なウソを書いていた。
「女子挺身隊」として集められた女性が慰安婦にされたというのは、
千田夏光著『従軍慰安婦』によって広められたデマであり、
実際にこんな例は存在せず、金学順自身もそんな証言はしていない。
明らかな捏造記事である。
実は驚いたことに、この記事を書いた朝日新聞の植村隆記者は、
慰安婦訴訟を推進した韓国側の市民団体の幹部の娘婿だった。
植村記者は、義理の親である韓国人の運動を支援するための
ウソを新聞に書いたのである。
一方、国会でも「吉田証言」を真に受けた社会党議員などが
慰安婦問題の責任問題について度々質問をしていたが、
これに対する政府の危機意識はほとんど皆無だった。
答弁に立った官僚は「資料が見つからない」だの
「国家は関与していない」だのという中途半端な、
その場しのぎの答弁を繰り返すだけだったのだ。
今でも自称保守論壇誌は、慰安婦問題になると
朝日新聞ばかりを非難する。
だが左翼運動家や、朝日新聞だけ責めても実は片手落ちなのだ。
本当ならここで官僚が、「吉田清治なる男の証言は虚偽であり、
それ以外に慰安婦が強制連行によるものという証拠は
一切ない。慰安婦強制連行の事実はない」という答弁を
しなければならなかった。
ところが官僚から出た答弁は「慰安婦強制連行はあった。
しかしそれは民間が勝手にやったことで、
国家は関与していないし、その資料もない」という意味に
解釈できてしまう危うい内容だったのだ。
このエラーを、左翼活動家は決して見過ごさなかった。