2021.02.28(日)
思想は蘊蓄ではない
思想は思想の蘊蓄を語ってもしょうがない。
極限状況において、その思想とまったく違う言動をとってしまう者もいるからだ。
コロナ禍で顕現した言論人の挙動には失望するものが多かった。
保守のはずが保守ではない、リベラルのはずがリベラルではない、そういう人物の化けの皮が続々剥がれてしまった。
欺瞞を許さぬ態度は自分への批判力が要るのでその厳しさは熾烈である。
現実は想定外の出来事の連続だから蘊蓄では対処できない。
だが、想定外の出来事の連続の中で、態度で表明するしか、思想の真価は発揮できない。
蘊蓄よりも態度だ。
全体主義の中でこそ、思想の強靭さの見せどころと構えて、戦いぬく覚悟が必要だ。
そういう意味では面白い時代ではある。