2019.10.05(土)
王様は裸だと言えるリスク
トッキーが書いてる「世の大人がありがたがって押し頂いているものに『王様は裸だ!』って笑っちゃうのが本来の漫画の役割り」っていうのは、まさに正鵠を射ている。
最近は「誰かがどこかで傷つくかもしれない」という強迫神経症にとらわれて、社会を無菌保育器にしたがる人間ばっかりになってしまった。
漫画の毒が許されない。
社会的弱者を代弁する抗議が「正義」となって、「王様は裸だ!」と言う者の口を塞ぎにかかる。
わし以上にリスクを抱えて「王様は裸だ!」と言える者がいるのだろうかと常々思っている。
本当にわしの「表現の自由」を奪ったり、制限したりして、日本社会は大丈夫なのか?
香港のように、いよいよ自由を失う瀬戸際になって、若者は銃で撃たれる危険も顧みずに、権力と戦っているが、日本人はあんな極限状態で戦う意志を育んでいるのか?
学校秀才の、覚悟なき反権力イデオロギーで、きれいごとの正論ばっかり言う左翼マスコミ知識人がいる。
権力の提灯持ちになって、フェイクで構わんと居直ったエセ保守知識人も大勢いる。
こんな状況で「王様は裸だ!」と言える若者は育って来れるのか?
わしのような表現者の「牙を抜く、毒を抜く」ことが日本という国に資することかどうか真面目に考えてほしい。