2017.05.12(金)
共謀罪でコミケの表現が委縮する
共謀罪の適用範囲に著作権法が含まれているのが、まったく理解できない。
コミケの二次創作がテロになるってどういうことだ?
捜査当局がパロディーや二次創作を著作権法違反と判断すれば、コミケの作家たちは「組織的犯罪集団」と見なされ、「共謀罪」で逮捕される可能性がある。
政府は「一般国民は対象にならない」と繰り返すが、著作権法に触れた者は「一般国民」ではない、犯罪者だと見做される可能性があり、コミケに参加する作家たちも監視対象になるかもしれない。
京都大の高山佳奈子教授は「著作権法は、知的財産権侵害を漏れなく取り締まりたい当局側の意向の巻き添えを食った」と言っている。
この著作権法の長期化・厳罰化も、TPPのときに、アメリカからの要請としてあったはずで、アメリカに言われてルール変更している疑いがある。
コミケでの二次表現も日本の「表現の自由」の範囲が大きいことの証左であり、このような「公共性」の範囲の広さは日本の素晴らしいところでもある。
愛国者ならば、保守ならば、こういう日本の文化こそを守るべきなのに、安倍政権・公明党・維新の会は、共謀罪を強引に成立させようとしている。
彼らは保守ではない。
日本の「公共性」を中国のように、ロシアのように、北朝鮮のように狭めたいのだ。
言論を委縮させたい、表現を委縮させたい、そして「公」を狭めたい、それが日本の劣化した保守の願望である。