2016.11.17(木)
権力が沖縄に放つ「土人」は差別である
産経新聞の阿比留瑠比が『「土人」は「差別」なのか』という
文章を書いているが、言葉を沖縄の歴史の文脈から
切り離して論じても無効である。
実にネトウヨ的だ。
「土人」という言葉自体が「言葉狩り」されているのは、
わしも不満に感じていて、『ジャパニーズ土人くん』という
漫画を描きたいが、自主規制で否定されるので断念せざるを
得なかった。
わしの発想は日本の特定の地域を侮蔑するためのものではない。
だが、沖縄県民に対して、「土人」と罵倒するのは、沖縄の
歴史の文脈からして差別である。
これを差別でないと強弁するのは沖縄に対する無知が原因
である。
間違いなく沖縄人は本土に差別されてきた歴史がある。
言われた相手がどう思うかが分からないなら、人間として
未熟としか言いようがない。
しかも「立場」を考えなければならない。
機動隊は権力の側にいる。マックス・ウェーバーの言う
「暴力装置」そのものなのだ。
民衆がどんな罵倒を投げつけても、いざとなれば暴力で
排除することが出来る。
民衆の側からは、しょせん暴力で負けるのだから、罵倒しか
攻撃方法がない。
プロ左翼が罵倒したからといって、権力側の「沖縄人を差別
して、侮蔑するために使用した『土人』という言葉」が
相対化されるものではない。
沖縄も日本だと思うなら、沖縄の歴史を勉強して発言しなさい。
ネトウヨには知識もなければ、心もない。
産経新聞の記者もよく似た傾向にある。