AKB48大島優子が出演した『神様のベレー帽』
AKB48 大島優子 が出演した『神様のベレー帽』 をやっと見た。
手塚治虫が『ブラックジャック』 を生み出す頃のエピソードを描いたものだ。
漫画家のわしとしては興味深いし、知ってるエピソードも、
知らないエピソードもあって楽しかった。
ただしドラマの設定には違和感があった。
現代の女性の価値観から見たら、手塚の仕事に対する
異常な完璧主義がわからないだろうと演出家が思ったのか、
現代の編集者(優子)がタイムスリップして、
手塚治虫の担当編集者になるという設定。
むしろ狂言回しの女性編集者が、手塚の偉大さを知らないこと、
やる気なさ過ぎることの方に違和感がある。
ある程度の知性のある現代女性が出版社に入り、
『ブラックジャック』 を読まされたら、その面白さはすぐ理解できるだろう。
物語の狂言回しに感情移入できないからイラつくのだが、
ついに女性編集者が手塚の完璧主義の大切さに気付くときは、
思いもかけず涙が溢れてしまった。
感動したのだ。
このクライマックスに至るまで、大島優子が好感を持てない
編集者の役をよく演じたものだと感心した。
覚醒する以前と以後の落差が大きいから、感動したのだろう。
一般視聴者がどう感じたのか知らないが、
わしは手塚治虫の漫画への情熱に改めて闘志を掻き立てられた。
アニメで大失敗して、少年サンデーに持ち込みをして断られたこと、
手塚が漫画家としてはもう過去の人だと思われていたこと、
少年チャンピオンが『ブラックジャック』 を4回連載の条件で始めたこと、
その条件を手塚のスタッフが屈辱的だと言う中で、
手塚が「漫画は16pあれば何でも描ける」と平然と言ったこと、
1回目はビリから2番目だったこと、
そこから上位に食い込んで連載を延長して大ヒットしたこと、
ほぼ完成してペン入れを進行している原稿を、全部コンテから一気に描き直す執念、
すべてが学べた。
漫画家・小林よしのりには好影響をもたらすドラマだった。
優子のアッチョンブリケは可愛かった~~~~~~~~~っ。