南沙諸島とガス田と尖閣諸島
東南アジア諸国が、中国の海洋への覇権主義を危惧する
気持ちはわかる。
当然、日本が集団的自衛権を行使して、アメリカと共に
南シナ海の警戒活動をするのは喜ぶだろう。
だが、それで南沙諸島の軍事基地化を中国は断念して、
現在の施設を放棄して撤退するか?
中国が撤退しなければ、日米軍は南沙諸島の基地の周囲を
ぐるぐる回るだけになる。
米中は絶対に戦争はしない。
米軍は南沙基地を砲撃して消滅させることはしないだろう。
ならば結局、この件も外交で片をつけるしかないのだ。
東南アジア諸国とアメリカと日本が、とことん南沙諸島の
軍事基地を外交問題化して、経済制裁を行うくらいのことは
やらねばならない。
東南アジア諸国が小ズルいのは、中国の脅威を言いながら、
AIIBにはちゃっかり入っている点である。
台湾だって、中国は経済から侵略して、すでにマスコミは
中国の資本に牛耳られている。
小国は小国なりの知恵を働かせて、経済では中国を頼り、
軍事力では米軍と自衛隊を利用しようとする。
日本は厳粛に自国の国益だけを考えればいいのだ。
日本政府は、評判の悪い安保法制の賛成派を増やすため、
中国脅威論に頼ろうと、日中中間線付近のガス田施設の
増設写真を持ち出したが、これに対抗するのはもっと簡単で、
日本が尖閣諸島に公務員を常駐させて、直ちに軍事基地化する
工事を始めればいいのである。
それをアメリカが止めるから、日本政府はやらないのだろう。
だが日本政府がそれを強行すれば、アメリカは中国と
交渉せざるを得なくなる。
アメリカに依存するより、アメリカを振り回せ!
基本的には中国の海軍など全然怖くない。
海軍の歴史がないからだ。
呉に取材に行ったときに確信したが、日本の海上自衛隊は
帝国海軍の歴史を引き継いでいて、相当に強い。
憲法を改正すれば、堂々たる空母を持って、
もっと強くなるだろう。
だが、米軍に利用される海軍では、全然誇りに思えない。