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2015.06.06(土)

小幡績氏は腑に落ちる

 

昨日の報道ステーションにコメンテーターとして小幡績氏が
出ていたが、この人の経済批評は以前から注目していた。

「デフレスパイラルなどというものはない」と明言する人で、
非常に納得がいく。

そもそも安倍政権は、デフレが不況の原因だと思い込んで、
「脱デフレ」を目指し、日銀に異次元の金融緩和を
させたのだが、その効果は何も上がっていない。

金融ゲームになって株価ばっかり上がるのだが、
実体経済には何の影響もない。

貧富の格差がどんどん拡大するばかりだ。

円安で輸出向け企業は儲けるだろうが、輸出量は
大して増えていない。

むしろ円安が進み過ぎて、コストプッシュインフレで、
中小企業も消費者も苦しむばかり。

中国人の旅行者が円は安い安いと爆買いし、
日本の不動産をガンガン買っている。

海外旅行に行けば、円の価値がこうも下がったかと実感し、
この調子で円安が進むなら、貯金を一部でもドル建てに
替えようかと思うくらいだ。

日銀が刷ったお札は、金融機関から企業が借りて、
設備投資に回ることもなく、ほとんど日銀の当座預金に
積み増しされている状態だという。

政府が公共事業で雇用を生み出せばいいと言うが、
人手不足になるのは若者が長期に働ける職場として
見てないからだ。

公共事業は必要なものもあるが、どうしても無駄が出る。

政治家が地元への利益誘導でカネをばら撒くから、
維持費が嵩むハコモノが出来て、リスクの方が大になる。

報道ステーションで小幡氏を使ったのは権力に
迎合してない証拠になる。大変いい。