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2015.05.06(水)

SNSにインスタント・カルトあり

 

現在配信中のライジング『ゴー宣』で、共同体が崩壊した
この時代に、バランス感覚としての「常識」を育てられない
ままの子供や大人たちがSNSを利用すると、
「インスタント・カルト」に嵌る危険性があるという論考を
書きました。

子育て中の読者からの感想が面白かったので、紹介します。

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GW中の配信、ありがとうございます!

私もGWは出勤なので、いつも以上に嬉しいライジング
配信でした。

今週号のゴー宣は、もしかすると以前もコメントに
書いたことがあるかもしれませんし、今後も書くことが
あるかもしれないですが(笑)、今までで一番
面白かったです!

まさにゴー宣の真骨頂であり、醍醐味を味あわせて
いただきました。

と言いますのは、安全保障や歴史認識、中東や
原発の問題などと比べると、今回のテーマは、
一見地味だったり、小さい問題に見えるかもしれませんが、
このように私達のすぐそばにある問題や病巣、
それにともなう「バランス感覚」こそが、そういう大きな問題に
直結していくことになると思いますから、こういうところから、
自分の身に引きつけて、しっかり考えておかないと
いけないと思います。

私は現在、これから年頃にさしかかろうとしている娘の
子育て中なので、川崎の事件も、今回の千葉の事件も、
注視せざるをえませんでしたし、報道を見聞きしながら、
私なりに考えてきたつもりでいました。

でも、千葉の事件を、今回のゴー宣のような切り口で
考えたことがありませんでしたので、正直言いまして
ものすごく吃驚したのですが、自分の子育ての
現場と照らし合わせて考えてみても、本当に
書かれてあるとおりだと思いました。

この4月に小学6年生になった娘には、PCもスマホも
携帯電話も持たせていませんが、娘の周りで携帯や
スマホを持っているお子さんは、だいたい通塾が
きっかけとなっているようです。

塾は帰りが夜遅くなったりするので、言ってみれば安全の
ために親が持たせたということになりますが、そういう
安全は得られても(本当にそうなのか疑問はありますが)、
まだ常識や、自分を守る術を身につけられていない状態で、
SNSをはじめとする、ネットという危険な世界の入り口に
足を踏み入れることにもなるのだと、あらためて
考えさせられました。

まさに、よしりん先生のおっしゃるバランス感覚を、
大人、親が問われているということになりますね。

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人間は個体では育たないし、共同体に育まれます。

その共同体も、国ごとに、地域ごとに、宗教ごとに、違う
常識を有していますが、歴史性に根差した常識なら、
問題はないのです。

歴史性から遊離した共同体がSNSにはインスタントに
造られますから、その中には「ヘイトあり」「殺人もあり」
という非常識だって通用してしまうカルト世界が
出来上がってしまう場合もあるのです。

今後は「インスタント・カルト」と名付けると、
分かり易いと思います。

小林よしのりライジング