2015.04.29(水)
日米ガイドラインの深層
日米ガイドラインは、日本の側から見るのではなく、
アメリカの側から見ればわかりやすい。
アメリカは国防費を抑えるために、中国の軍事的な脅威に
怯える日本が好都合なのだ。
今後は自衛隊を米軍に組み込んで、世界戦略を立てられる。
安上がりに米国の覇権を維持できる、それだけのことだ。
日本がここまで中国に怯えるようになった直接の原因は、
尖閣諸島の国有化である。
フィリピンからの米軍撤退後に、南沙諸島の小島を中国に
奪われた例が心理的に恐怖を増幅している。
そんなに中国が恐いなら、国有化なんてしなきゃよかった。
自国の島は自国で守るしかないじゃないか。
だが、しょせん尖閣諸島の防衛は、今回のガイドラインの
条件でも、日本が前面に立つしかないのであり、
アメリカはその後方支援だ。
その前に、今回のガイドライン改定によって、今後
ますますアメリカは中国との軍事的衝突を避けることに、
神経を使わねばならなくなった。
つまりガイドライン以後の首相の靖国参拝は、ますます
しにくくなったと言える。
アメリカは日本と中韓の摩擦を今まで以上に警戒するように
なるだろう。
しょせんアメリカは、中国と絶対に戦争はしない。
むしろ中国およびアジアの市場を舌なめずりして見ている。
日本は利用されているだけである。