YOSHINORI KOBAYASHI OFFICIAL SITE | 小林よしのり公式サイト

小林よしのりオフィシャルwebサイト

PROFILE LINK CONTACT
2015.04.29(水)

TPPとAIIBはアメリカ次第

 

日本の保守派は誰もかれもがAIIB(アジアインフラ投資銀行)
への参加に反対している。

わしも反対だが、あえて主張しない。

日本は参加する必要なしという意見が虚しいのは、どうせ
アメリカが参加したら追随するに違いないからだ。

TPPは参加に賛成・反対が二分していたが、保守派にも
反対論は多かった。

だが、結局この秘密主義の交渉に安倍政権は参加してしまった。

そして思った通り今や日米でのFTA交渉の様相だ。

国民も国会議員も交渉内容を知らされぬままだが、果たして
どんな不平等条約に日本が嵌められるのか、見当がつかない。

しかも、交渉は自国民に厳しい守秘義務が課せられていた
はずだが、アメリカでは国会議員に対してTPP交渉の内容が
開示され、議員なら誰でも文書を閲覧できるようになるという。

議会が交渉の権限を大統領に委ねる権限(TPA)を
取得するためだ。

要するに交渉がアメリカ優位に進んでいる自信があるから、
その内容を自国の議員にだけ開示できるのだろう。

TPPはアメリカが日本市場からの収奪を狙う罠だったが、
結局、日本は参加してしまった。

現在、AIIBに反対している識者は、近い将来、アメリカが
手のひら返してこれに参加を表明し、中国が三顧の礼を以て
迎えるようなことが起きた場合、どうするのだろう?

世界で日本だけが参加する必要なしと言い張ることが
出来るだろうか?