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2015.03.01(日)

中西輝政という変節漢について

 

中西輝政というインチキ学者がいる。

安倍首相のブレーンで、戦後70年談話の
有識者の一人である。 

中西は湾岸戦争のときはリベラルで、アメリカを
批判していた。

慰安婦問題がクローズアップされたときは、
知らぬ存ぜぬを決め込んでいた。

「新しい歴史教科書をつくる会」を立ち上げ、
その理事の一人にわしが名を連ねていたときも、
賛同者に入っていない。

あのとき必死で賛同者を探していたのだが、
知らぬ存ぜぬを決め込んでいた。

ちなみに櫻井よしこも「つくる会」には
距離をとっていた。

「薬害エイズ運動」の頃は、櫻井もリベラル気味の
ジャーナリストで、慰安婦問題で右旋回し始めたのだが、
今ほど自称保守どっぷりの言論人ではなかった。

さて中西輝政が変化したのはイラク戦争からだ。

突然、恐米保守となって、小泉首相のポチぶりを
絶賛し、イラク戦争大賛成になってしまった。

自称保守論壇に貴重がられ、何度も論文を
発表するようになり、ついにそこを
自分の安住の地とした。 

『新戦争論1』で描いているが、イラクでの
戦闘行為がほぼ終わったとき、岡崎久彦と
対談して、小林よしのりは泥沼になると言ってたが、
すぐ終わったじゃないかと批判している。

そして岡崎久彦から、あなたも湾岸戦争の頃から
成長したねと褒められている。

そして、わしが辞めたあとから、教科書運動にも
関わり出し、自称保守論壇の重鎮になり、
現在、安倍政権のブレーンの一人と成り果てたわけだ。

ちなみに櫻井よしこも、わしが辞めたあとから、
教科書運動に名を連ねるようになったから、
この二人は、わしとはすれ違いになっている。

わしは小学生の頃はベトナム戦争を批判し、
大人になって湾岸戦争を批判し、
『戦争論』で過去の日米戦争を批判し、
アフガン・イラク戦争を批判し、それこそ幕末からの
アメリカの態度を全部批判している。

一貫していると言えば、これほど一貫していて
ブレない姿勢はないだろう。

中西輝政は湾岸戦争の頃の立場を変えなければ
よかったのだ。

イラク戦争で突然、自称保守・恐米保守になったから、
大量破壊兵器も出てこない、その後のイラクは
無秩序化する、テロは拡大・拡散する、
イスラム国が登場する等々で、アメリカの歴史的失敗が
明白になり、中西輝政の筋道が通らなく
なってしまった。 

そんな人物でも、自称保守論壇は今も中西を
重宝し、安倍政権は有識者として迎え、
ご意見拝聴している。

わしはずっと言論人の態度を観察している。

必ず、後世に語り継いでいく。