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2014.08.30(土)

「ヘイトスピーチ」と「騒音デモ」は全然違う

 

人種差別の「ヘイトスピーチ」は国連人権委の勧告など
関係なく、日本人の常識として「規制」するべきである。

国外からの圧力があったからではなく、
日本人の主体性で「規制」すべきなのだ。

「表現の自由」が無制限のはずがない。

公共性に反して、あまりに国の尊厳を傷つけるような
恥ずべき表現は「規制」して当然である。

保守すべきは日本人の美意識であって、
反韓感情や差別根性ではない。

 

この「ヘイト」規制に、やっと政権側が乗り出したが、
同時に国会周辺の「騒音デモ」まで規制するのは
問題がある。

わしも感情的には「騒音」は嫌いなのだが、
国会周辺のデモは民主主義と繋がっている。

「騒音デモ」の標的は、暴力装置を有する権力である。

「ヘイトスピーチ」の標的は、少数派の民族であり、
「醜い朝鮮人は出て行け」などという言葉は
暴力である。

「ヘイトスピーチ」の勢力はむしろ、安倍政権を
支持する権力の走狗である。

権力に立ち向かうためには、デモの許容度を高くして
おかねばならない。

野党が政権をとって、外国人参政権や、
移民法の制定を進めたら、右派は
「沈黙デモ」しかしないか?

必死で「騒音デモ」だってしたくなるだろう。

暴力装置に対抗するのに、騒音すら奪われたら、
権力は恐いものはなくなる。

「ヘイトスピーチ」と「騒音デモ」は、
その性質が全く違うのである。