2014.05.08(木)
クマラスワミ報告書の唯一の参考文献
村山談話・河野談話に未来はあるか?
第67回 クマラスワミ報告書の唯一の参考文献
「クマラスワミ報告書」は、現代史家の秦郁彦の評によれば
「欧米における一流大学の学生レポートなら、
落第点をつけざるをえないレベルのお粗末な作品」
だという。
大学教授として学生レポートを採点した経験のある
秦によれば、教官がレポートの採点をする際には、
まず末尾の脚注を点検するという。
引用文献の数、参照した文献の質、必須文献で漏れた
ものはないか、本当に読んだのか疑わしいときは
抜きとってチェックする、という手順を踏み、
その段階で重大な手落ちが見つかれば、
内容も読まずに「E」(落第点)をつける教授もいるそうだ。
それでクマラスワミ報告書の脚注を見ると、
事実関係に関わる部分の参考文献は
たった1冊しかなかった。
この報告書の唯一の参考文献は、
ジョージ・ヒックスというオーストラリア人
ジャーナリストが書いた『The Comfort Woman』
という本で、これがとにかくひどいものだったのだ。