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2014.04.25(金)

「恋愛禁止条例」から「恋愛スルー条例」へ(その11)

 

アイドルは偏見であり、最も強力な偏見は
「恋愛」である。

昔からアイドルは、
ルックスとそこそこの歌唱力くらいなら、
やはり「疑似恋愛」感情を抱かせなければ
ファンがつかないので、
「恋愛禁止」は不文律としてあった。

今もジャニーズの系統は「恋愛禁止」は不文律のはずだし、
事務所が徹底的に隠しているだろう。

 

圧倒的なルックス、圧倒的な歌唱力、圧倒的な演技力、
圧倒的なキャラクターを持つプロフェッショナルならば、
「恋愛禁止条例」なんか必要ない。

偏見(恋愛)で見る必要がないからだ。

松田聖子はスキャンダルだらけで相当な好きものだと思うが、
それでもわしがファンなのは、
歌唱力が凄すぎるという実像を評価するからである。

 

AKB48のメンバーは、昔のアイドルに比べても、
よりアマチュアなのだから、「握手会」で恋愛感情、
あるいは情愛の感情を、より強固に抱かせる必要がある。

それがCDの大量購入につながるのだ。

テレビだけでは「」ができない。

握手会で「」ができる。

現代は「」に飢えていて、「」が商売になるのだ。

 

AKB48白熱論争』(幻冬舎新書)で中森明夫氏が
「恋愛禁止条例」は少女たちが実存を得るための
罰であると言った。名言である。

あの新書の発売から2年で、
少女たちが実存を得るための罰も消滅したのか?

実はそうではないというのが本論の主旨である。

 

「恋愛禁止条例」は不文律である。

不文律とは道徳のようなもので、成文法とは違うから、
そもそも運営が罰を与えるのはおかしいのだ。

今まで罰を与えていた運営が間違っていたのであって、
「スルー」になった現在のやり方の方が正しい!

そして、やっと「恋愛禁止条例」は、
正しい形で存在するようになったのである!  

(次回で終わるかな?)