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2014.04.15(火)

排外デモとカウンターデモ

 

排外デモに対抗するカウンターデモについて、
わしの考えを書いておく。

しばき隊という統一した集団は、今はなくて、
分裂していると朴さんから聞いた。

道場に参加した者の発言では、カウンターデモをする者は、
むしろ右翼の方が多いと言っていた。

これは驚いた。カウンター側は左翼かと思っていた。

 

ヘイトスピーチの醜悪さは日本の美風に合わないと
考えるのであれば、わしの感覚とも一致する。

日本人の美風を破壊するヘイトスピーチに対して、
カウンターデモで対抗すること自体は、一定の効果は
あると思う。

そういう存在もいると示すことは海外からの旅行者や
マスコミから見ても、日本の健全さを示すことになる。

ヘイトスピーチなんて、日本人として恥ずかしくて
しょうがない。

だからカウンターの側をむしろ応援したい。

 

ただし、在特会やネット右翼は、あれが今現在の
「生きがい」になっている。

在日への罵詈雑言で憂さを晴らすこと以外に、
充実した日常がないということだ。

わしは『脱正義論』で、運動の幕引きを考えておくこと、
区切りをつけたら、現場から社会を変えるしかないから
「日常に帰れ!」と訴えた。

彼らが一生、排外デモをするのなら、カウンター・デモも
一生やるのだろうか?

カウンター自体が「生きがい」になったら、
在特会と夫婦関係みたいなものだ。

 

根本的に排外主義を終わらせるためには、
「愛国」とは何かとか、「保守」とは何かとか、
「公」とは何かとか、「天皇」の意味など、
多くのことを思想する場が必要である。

右翼も左翼も思想を放棄している状態では、
排外主義が資本主義に乗ってしまうだけで、
現状を変えられない。

土壌そのものの養分を変えるのが、わしのやり方だ。